生きがいとは?生きがいの意味と見つけ方
生きがいとは
生きることの価値や喜び
生きがいとは何でしょう。
辞書には「生きるに値するもの。生きていく張り合いや喜び」とあります。
漢字で書くと「生き甲斐/生甲斐」。
つまり、生きがいとは
生きる甲斐=生きることの価値や喜び
を表す言葉です。
生きがいは日本特有の概念
欧米には「生きがい」をそのまま翻訳できる言葉がないそうです。
英語では「reason for living:生きる理由」や「worth living:生きる価値」となりますが、日本語の「生きがい」のように一言で言い表すことはできません。
どうやら「生きがい」は日本特有の考え方のようです。
この概念を生み出した背景には、日本人の生き方・死生観が影響していると言えるでしょう。
生きがいと長寿・健康
実は世界のいくつかの国では、生きがいは「IKIGAI」と訳され、意味も知られています。
きっかけは、アメリカの研究者ダン・ベットナーが2004年に発表した「ブルーゾーン:長寿者の多い地域」の研究の中で、沖縄の長寿の理由のひとつとして「IKIGAI」をあげたことで、それから生きがいの概念が欧米でも知られるようになりました。
脳科学者の茂木健一郎さんも、30の国28言語で「IKIGAI」という本を出版されており、ベストセラーとなっています。
ブルーゾーンの研究では、健康と長寿の要因として「生きがい・食生活・ストレス・コミュニティ」など9つの要因をあげています。
詳しくはダンの著書『ブルーゾーン 世界の100歳人に学ぶ 健康と長寿のルール』をご覧ください。
生きがいの例と種類
趣味が生きがい
生きがいになりやすく、人生を豊かにしてくれるのが「趣味」です。趣味には、旅行・スポーツ・音楽・グルメ・創作・ゲームなど、たくさんの種類があります。
生きがいとしての趣味は、時間や予算を自分でコントロールしやすく、自己の成長やストレスの発散、人との交流につながりやすいのが特徴です。
仕事が生きがい
人生の多くの部分を占める「仕事」も生きがいになりやすく、特に男性にその傾向が見られます。
家族やパートナーが生きがい
配偶者や子どもや孫などの「家族」が生きがいという人も多く、特に女性にその傾向が見られます。
また、パートナーや恋人・友達・家族のように接するペットも生きがいになります。
学習が生きがい
自分が興味のあることを調べたり、学びに行く「学習」も生きがいになります。
子どもの頃は勉強が嫌いだったのに、大人になって自ら学ぶことが生きがいになる人も多いです。
ボランティアが生きがい
社会奉仕や地域活動などの「ボランティア」は、自分に役割があり、感謝されることも多く、生きがいを感じやすい活動です。
ボランティアを通して得られる人や地域との接点も、生きがいにつながります。
自分の生きがいの見つけ方
趣味や仕事、家族、学習、ボランティアなど、生きがいには多くの種類がある一方で、「生きがいがわからない。生きがいが見つからない。」という声もよくあります。
生きがいを見つけるポイントは、大きく考えすぎないこと。
そして、小さな生きがいをたくさん持つことです。
スモールスタート
生きがいが見つからない人は、「才能にあった天職」とか「一生続けられる趣味」とか、大きく考えてしまっていることが多いです。
自分に合ったものを見つけたい…、始めたら続けないといけない…という気持ちが強すぎて、考えれば考えるほど何も始められないという状況に陥ります。
どんなことも実際にやってみないことには、自分に合っているか、続けられるかはわかりません。
失敗してもOK。続かなくてもOK。
好きなこと、興味があることができれば、まずは大きなお金や時間をかけずに、小さくスモールスタートしてみましょう。
小さな”生きがい”をたくさん持つ
趣味にしろ仕事にしろ家族にしろ、「○○だけが生きがい」という状況はあまり良くありません。
趣味も仕事も家族も、唐突に失われることが人生には起こりえるからです。
何かに大きな生きがいを感じられるのは素晴らしいことですが、それだけに偏重してしまうと喪失したときのショックが大きすぎます。
それよりも、小さな生きがいをたくさん持つことを目指しましょう。
・日々のお散歩
・おいしいご飯
・ちょっとしたご挨拶
日常の小さな出来事のすべてが生きがいにつながります。